
HIDEMIサロンへようこそ。
HIDEMIという場には、言葉にならない記憶が流れています。
ここから綴るのは、その記憶のいくつかを、
小さかった私の目線や体感を通して見えていた風景とともに記したものです。
これは私個人の思い出でありながら、
この空間に刻まれた“場の記憶”でもあります。
《プレHIDEMIの物語 Vol.5》午後の診察室、そしてHIDEMIへ ― 小さな自転車が走った場所
HIDEMIサロンのセッションルームのドアの上には、
「相談室」と「診療室」と書かれた、二枚の小さなプレートが掲げられています。
父が営んでいた医院の名残。なぜかそれだけが、そっと残っているのです。
昔の診療所には、午前と午後のあいだに、長めのお昼休みがありました。
その時間、父は往診に出かけたり、事務作業や文献調べをしたり。
そして、きっと昼寝もしていたでしょうか……
けれど、もっと印象的だったのは、
その“昼の時間”に子どもたちが集まっていたことでした。
近所のお子さんが、当時は珍しかった診療所の電卓で遊んだり、
宿題を持ってやってきたり。
膝の上で、宿題をしていた子もいたそうです。
父は小児科医で、子どもが好きだったから、
そんなふうに自然と“子どもたちの居場所”になっていたのかもしれません。
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